活動報告 6期目


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令和5年3月議会に寄せて

今議会は、会派による代表者質問、または議員による個人質問が選択できます。
私の所属する「津山自由民主倶楽部」は、代表者質問を選択し、津本議員が質問に立ちました。

私の担当は①行革、②産業支援、③中活エリア整備、④コロナ禍における各種イベント、⑤成人式などについて、で質問を組み立て、代表者が初日の2番目に登壇しました。

さて、行政に限らず、何をするにおいても「新型コロナ禍の下で‥」と、まるで枕詞のように言われる昨今ですが、大切なことは「正しく恐れる」ことです。現在最も正しいと思われる情報は政府や各自治体から出される「公の情報」です。決して不安を煽って視聴率稼ぎをもくろむワイドショーや、発行部数を伸ばそうとする週刊誌などではありません。

鮮明に覚えているのは、2013年に子宮頸癌ワクチンの定期接種が始まりましたが、「副作用の恐れあり」と各マスコミが大々的に報じたため、積極的勧奨の中止となってしまいました。わずか3例の、しかも因果関係も認められない体調変化だったにもかかわらず、です。

結果、毎年約1万人が子宮頸癌と診断され、毎年約3千人が亡くなっています。ワクチンの定期接種を続けていれば、この数字も少しは違ったものになっていたかもしれません。各マスコミは訂正報道どころか反省の色さえ見せず、現在の新型コロナに関しても同じことを繰り返しているように見えます。

前置きが長くなりましたが、話は新型コロナ禍の下における成人式です。各自治体とも、その実施時期には苦慮されているようで、とりあえず1月の実施は延期、5月の連休はどうか、いやいやワクチン接種がある程度見込める秋ではどうか、等々喧々諤々の状況です。

我が津山市は秋、9月下旬から10月上旬で現在調整を行っているところであります。

ただ、5月であろうが10月であろうが、開催時期に正解などなく(あればどこも苦労しない)、クラスターが起きれば失敗、起きなければ成功ということで、ひたすらリスク低減を図るのみです。マスク着用は当然として、密閉・密集・密接の、いわゆる三密を避けること、そのうえで開催時期の考慮という流れになります。

津山市の場合、開催場所は津山文化センターを前提として調整しています。文化センターだと、屋内なので積極的な換気が必要です。空席を挟むことで密接は避けられますが、式典前後の通路での密集に要注意です。なにしろ「成人を祝う会」という祝賀の式典です。そこに万一などあってはならないのです。可能な限りのリスク低減を考慮されている職員の方々、本当にご苦労様です。

ここからちょっと私の妄想にお付き合いください。

もし、「式典は津山文化センター」という前提をなくしたらどうでしょう。たとえば屋外での式典開催です。グリーンヒルズなんか良いと思います。さわやかな5月、さわやかなグリーンヒルズでの花と緑に囲まれた成人式、換気の必要もなく、密集や密接の心配も低減できます。うららかな陽光の下、鳥の声が聞こえ、蝶が舞う、記憶に残る成人式になると思いませんか。お天気がちょっと気になりますが。

これはあくまで私個人の妄想であって、決して行政の案に反対するものではありません。ただ、成人式については妄想ですが、注視していただきたいのは「前提をなくしたら」というところです。

行政は数多くの施策を抱えています。この中には施策を打ち出すにあたって、前提条件が付いているものもあります。「前提条件」と提示されていれば、通常であれば無条件にそれに沿って進めて行くのですが、その前にちょっと立ち止まってください。その「前提条件」は本当に必要なものであるのか、どうしても外せないものであるのか。

前提条件というものは縛りです。もちろん外してはいけない案件があることも理解しています。しかし、もし外せるものであれば、それを外して発想の幅を広げることも必要ではないかと考えています。

そこにはきっと違う景色が見えることでしょう。

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令和4年12月議会に寄せて

悩ましきもの・・それは「箱モノ」。

つまり行政の責任で運営する建造物です。学校とか公民館等々、もちろん市役所もその一つです。

地域再開発や老朽化による建て替え、必要があっての新規建築。その場合、当然ですが、現在の基準に沿ったもの、そして安心・安全・快適に運用するために設備も最新、またはそれに準ずるものが選択されます。規模やデザイン、場所の選定等も考慮したうえで予算を決め、ゴーサインが出されるわけですが、時の首長のカラーが色濃く表れるところでもあります。

例えば東西の公立幼稚園。アクセス道路の整備等も含めると、総事業費が20億円を超える、津山市にとっては一大事業です。もちろん、大切な津山っ子を育む幼児教育の場として、十分すぎるくらい立派な園舎が出来上がっています。

特に、西幼稚園。ここは公民館との複合施設であり、共用部分の予算計上ということもあって、幼稚園の事業費が約10億円、周辺道路整備に約2億円が計上されています。

そしてこの立派な、総事業費約12億円の西幼稚園に空き教室があるとか。

周辺道路整備に2億円を必要とするこの場所が、予定数に満たず空き教室ができるこの規模が、果たして適正であったかは一旦置いておきます。

なぜなら、すでにそこにあるからです。

これから私たちにできることは、「この施設をいかに活用するか」を考えて行く他に道はないのです。幼児教育に多くの予算を投入し、力を入れた甲斐があった、さすが津山市だ、と言える施設にしなければならないのです。

この新しい幼稚園が、今の津山市にとって特別に分不相応なものだとは思いません。人を育てるということはとても大切なことで、行政がかかわる第一歩としての幼児教育です。だからこそ、子供たちでいっぱいにして、健全な津山っ子を一人でも多く育みたいのです。

さて、冒頭の「箱モノ」のことですが、他市の例を見ると、人口や地域経済規模と比べ、明らかに不釣り合いな規模、または珍奇なデザインの建物や再開発が散見されます。「おかしくないか?」の声を押し切って出来上がったものです。差しさわりがあるので、どことは言いませんけど。

「補助金が出るから」とか、「他市より立派なものを」とか、箱モノは時の首長にとってとてもわかりやすい成果です。「あれは俺が建てた」と言って。

そして出来上がったからには運営せねばなりません。そぐわない規模の運営は苦しいです。首長が変わっても箱モノは変わりません。苦しさも変わりません。民間委託など、あの手この手と活用方法を考え、何とかしようと四苦八苦なのです。

私の友人などはこのような箱モノを「時の首長が墓石を建てた」と揶揄します。なるほど、うまいこと言うものだなと。

のちの行政が苦難の末に活用方法を見出し、運営が軌道に乗ったとしましょう。評価が高まるのは墓石を建てた首長です。「それ見たことか」と、時の首長の高笑いが聞こえてきそうです。

かように箱モノは悩ましい。

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令和4年9月議会に寄せて

今議会では、公共施設のあり方と豪雨対策について質問いたしました。
詳しくはYouTubeの議会中継、または津山市の公式サイト>会議録検索からご覧ください。

さて、津山市の洪水対策ですが、平成13年度から排水ポンプ設置事業を始め、本年7月までに全16基の設置が終わりました。これによって河川水位の上昇による内水氾濫の危険性が低下し、住民の安心安全に大きく寄与しているものと考えます。

しかし、本年8月20日に津山地域を襲った局地的ゲリラ豪雨の時には、吉井川・宮川の水位がさほど上昇せず、ポンプゲートが作動していないにもかかわらず、山下児童公園西側水路(中央北雨水幹線)が溢れ、大手町や新開地の一部で浸水被害が起こりました。

これは、局地的ゲリラ豪雨の雨量が幹線水路の流量を超えたために起こったことです。そして、これについて、行政からは「幹線水路のチェック・整備に取り掛かる」との答弁を頂いています。

しかし、明らかなボトルネック部分やゴミなどの詰まりが原因であればともかく、現状では流量を増やすことはできません。流量を増やすには、水路を「掘り下げる」「拡幅する」の断面積を増やす方法か、「流速を上げる」の二通りしかありません。どうするのでしょうか。

今回浸水被害のあった山下児童公園西側水路(中央北雨水幹線)とその周辺は、もともと津山城の堀の一部であった所です。そしてもし、もしもですよ、堀が埋め立てられず、元の形で残っていたら。

大分市は大分城址の堀を雨水調整池として利用しています。また、佐賀では佐賀城址の堀を雨水調整池として利用すべく調査を開始したと聞いています。

城跡の堀は雨水調整池としての役割を担えるのです。

また観光資源としても、勇壮な石垣と咲き乱れる桜を水鏡でと、フォトジェニックな景観を創り出していたと思われます。

先人たちは堀を埋め立て、新たな街を作り、生活の場として有効活用する道を選びました。人口も経済も右肩上がりで、より一層の津山市の発展を願ってのことであり、それはそれで正解だったと思います。

水をたたえた堀の復元は、無理なことは百も承知の上で、「だったらいいな」と、私が常に思い描いている景色です。

もし、この思い描いている景観を「いいな」と感じる方がおられるなら、その思いをずっと持ち続けてください。そしてお子さんやお孫さんに「こんな景色だったらいいな」と、思いを伝えてください。ずっと思い続けていれば、50年後、100年後、あるいは200年後、いつかどこかで何かのきっかけが起こるかもしれません。

自分の世代で実現不可能なことは、その思いを次世代へ、またその次の世代へと伝えて行くことです。長い年月の内には、どんなチャンスが巡ってくるかわかりません。その千載一遇のチャンスを逃さないために、思い続けるのです。

思い続ければ夢はかなう。

私は、この言葉は真実だと信じています。

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令和4年6月議会に寄せて

6月議会では、谷口市長の2期目に対する所信から、「新たな津山を築く八つのビジョン」について質問いたしました。

「八つのビジョン」とは、市長のキャッチフレーズ「津山動く・築く」の骨格を成すもので、津山市としての都市力の底上げを、八つの政策で取り組むという事です。

衰退を続ける我が津山市を、何とか活性化させたい、賑わいを取り戻したい。これは市長をはじめ、議員、職員、というより全津山市民の、また津山を故郷とする人々の切実な願いのはずです。

はずなのですが・・一番身近な市議会議員選挙、そして市長選挙、この投票率の低さは何なのでしょう。他人事ですか?投票率が低ければ何が起こると思いますか?能力や資質に関係なく、組織票を持った議員や市長が選出されるという事ですよ。それが本当に市民の望む行政ですか?津山市の未来を託せますか?

閑話休題。

総務省による「住民基本台帳人口・世帯数 2021年1月1日現在」の統計によれば、津山市の出生率は(人口1000人あたり)7.49人で、全国815市区中161位と比較的上位にあります。しかし、死亡率は(人口1000人あたり)12.29人と、生まれるよりも亡くなる方がはるかに多いのです。さらには、転出率が(人口1000人あたり)32.08人で、転入率(人口1000人あたり)28.72人を上回っています。

ざっと計算すると、津山市の人口は年間で800人以上減少しています。約10万人の人口のうち、65歳才以上の高齢者率は30%を超え、15歳以下の年少者率は13%を割っています。絶望的とも思える数字ですが、これは厳然たる事実であり、このままだといずれ津山市は消滅してしまいます。それを防ぐため、わが故郷・津山市存続に向けて、20年先、30年先を見据えての、都市力の底上げ・強化を図らなければなりません。

さて、人はお金のある所に自然と集まります。この場合の「お金」というのは活発な経済活動のことです。そして忘れてならないのが「地域」です。

津山市という地域内のみでお金を循環させた場合、個別に貧富の差はあるにしても、地域全体でのお金は増えませんし、それでは人も増えません。必要なのは、地域外からお金を流入させ、それを地域内に循環させること、これこそが経済を活性化させ、地域を豊かにするという事なのです。

津山市には、全国どこに出しても恥ずかしくない「モノ」が、各分野にあります。ただ、それらが確立されたブランドとして認識されているのかといえば、いささか首をひねらざるを得ません。これは、生産者や関係者自身が、そして行政までもが、その優れた「モノ」に対して過小評価をしているのではないでしょうか。

また、新産業や何らかの特区、例えば起業特区など、未来への投資も積極的に行い、優れた「モノ」を前向きに育てて行くことも必要だと考えています。

ずっと以前から、私が繰り返し提言してきた「地域ブランド」、何度も繰り返すので、
「100万遍聞いた!」
と言われたこともあります。しかし、大切な事なのでもう100万遍でも言います。

「今こそ地域ブランドの確立を!」

津山の優れた「モノ」にブランドという箔を付け、全国で堂々と勝負してほしいのです。そして地域外からお金が流入し、地域内で循環するようになれば、大半の問題は解決するのではないかと。

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